「体は資本」という言葉がありますが、仕事をする上で、健康が大切であることはだれしもが感じることでしょう。

とくに年齢を重ねてくると、仕事の出来も、最終的にフィジカル面の差がモノをいう場面が増えてきます。

若い頃は、徹夜続きであったり、前日に深酒をしたりといった場合でも、若さでカバーできます。
また、若い頃は仕事自体も体力勝負のものが多いものです。

しかし年齢を重ねると、体に無理が効かないだけではなく、重い責任を負う緊張感の高い仕事や重要な判断を要する仕事が増えてくるため、自己管理の重要性が増します。

私も、とくに翌日に粘り強い交渉があったり、法廷に立たなければならなかったりといった場合、その日に体の調子を最高潮に持っていくよう気を付けています。

体調は、判断力や創造的思考等に決定的に影響します。

体調が悪いと、一瞬のアイデアや、言葉の切り替えしの際に、頭が働かなかったりすることがあり、あとになって
「どうしてあの時あんなことを言ったのか」
「なぜこの考えが出てこなかったのか」
と後悔することになります。

また、体調の差が出る意外と気づかない面として、交渉や、部下を統率するリーダーシップを必要とする仕事など、他人と関わるときがあります。

体調が悪いと、自分で意識している以上に、相手に悪い印象を与えてしまうことがあります。

話し相手の印象は、言語情報以外の、視覚や聴覚からの情報が重要です。
これは、いわゆる「メラビアンの法則」として、よく知られるようになりました。

風邪を引いていたり、二日酔いをしていたり、睡眠不足であったり、といった体の不調は、顔色や声の調子、目つきなど、相手に意外と伝わります。そこにマイナスがあると、話の内容以前にハンデを負うことになるのです。

では、どうしても体調がすぐれないときに大切な仕事がある場合はどうすればよいのでしょうか。

現実的には「なんとか気合を入れて頑張るしかない」ということが多いかもしれません。

しかし逆説的ですが、本当に大切な仕事だからこそ、調子の悪い日に行うことを避けることも考えるべきです。

たとえば、日程をずらして事務的な仕事を先に行なったり、交渉等であれば、最重要の争点の前に話を切り上げ、後日に持ち越すといったことも考えられるでしょう。

体調という自分の都合でそこまでしてよいのか、と思われる方もいると思います。
「プロなのだから無理してでもやるべきだ」
という考えも、心情的にはよく理解できます。

しかし、プロに求められるのは仕事の質、高いレベルの成果です。

結果を出すことが、最優先で求められる立場にある場合、その日の勝負を避けた方が最終的に良い結果が出るのであれば、回避する選択肢は当然持っておくべきと考えられます。

もちろん、一番大切なことはいつも良いコンディションを整えることであることは言うまでもありません。

それと同時に大切なことは、数十年付き合ってきた自分の体が、どのような調子の時、仕事のクオリティにどのような影響が出るのかを知り、体調管理や仕事の調整方法を身に付けることなのではないでしょうか。

さて、好評の2冊。

雑談が苦手な人のために。

「雑談の戦略」(大和書房)
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人を動かすのは、命令より質問です。

「『いい質問』が人を動かす」(文響社)
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【編集後記】

忘年会も大詰め。
夜遅くまで飲むと、タクシーがつかまらなくなってきましたね。

若いころは、遅くまで飲むのが当たり前だったので、夜中にタクシーがつかまらなければ、また2時間くらい飲んで、帰っていました。
しかし、今は、もうそれは無理。

電車がある時間、あるいはタクシーが余裕でつかまえらる時間に帰って、翌日に備えています。
いつまでも同じ感覚で生活していくわけにはいきません。

年齢に応じて生活習慣を変えていくことが必要ですね。

本年も、もう少し、頑張ります。
(*・`д・)ガンバルッス!!

今日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
そして、また次回もぜひ読んでください!

では、あなたに健康と幸せが訪れますように祈っています。