今、私の法律事務所で弁護士の採用活動をしており、先週、司法修習生(弁護士のタマゴ)の面接を行いました。
弁護士にも就職活動がある、ということですね。
就職活動といえば、誰もが体験するのが面接。
新卒予定者の方々のなかには、面接対策本などで準備をしている方も多いと思います。
また、キャリアを積んだビジネスパーソンであっても、転職あるいは管理職試験などでも面接を行うこともあります。
しかし、この面接、苦手意識を持っている方は非常に多いと思います。
本メルマガでは、商談や交渉で、目的を達成するためのテクニックを取り上げてきましたが、面接で採用してもらうための良い方法はないのでしょうか。
今回は、面接を受けたこともあり、また面接官を担当してもいる私の立場から、面接における会話術を考えてみます。
求職者の方々は、志望動機など、一般的に聞かれることは答えを用意しているはずです。
しかし、私の場合には、そういった話の内容はそれほど聞いていません。
内容よりも、話をしているときの態度、質問の受け答えや話しぶりに現れる人間的な部分を見ています。
弁護士は法律専門職であるとともに、精神的、肉体的に過酷な職業でもあります。
志望動機等に関連してする質問で、責任感や、物事をあきらめずにやり遂げた経験など、パーソナルなことが見えてきます。
経験上、この部分をごまかすのは難しいと思います。
では、想定問答などの事前準備はまったく意味がないのかというとそうではありません。
精神的なことではなく、論理的に準備できること、自分でコントロールできる部分の準備は十分に行う必要があります。
たとえば業界知識や、会社の業務内容を調査するのは当然のこと。
それくらいのことができないのであれば、面接を受ける資格がないでしょう。
なぜなら、事前準備をしてこない人は、仕事で相手と交渉したり、商談したり、という場面でも事前準備を怠るのではないか、という推測が働くためです。
それ以外に重要なのは、会社のカラー。
会社には社是や企業理念、クレドなどと呼ばれるものがあります。
履歴書の記載や面接での定番の質問の答えを徹底的に考えるべきです。
企業理念等や募集要項で、その会社が「どのような人材が求めているのか」といったことがわかります。
定番の質問への答えでは、自分が会社に役立てる人物であるということを示すため、理念に沿った回答をしていくのがポイントです。
もちろんその際は、自分がそもそもその会社に本当に合っているかどうかを考えなくてはなりません。
会社が求める人材と、自分自身にギャップがある状態で採用されることがあれば、不幸の始まりです。
私はこのメルマガで、交渉や営業で大切なことは、相手の要望、ニーズを知ることであると何度か言いました。
面接で大切なことも同じだと思います。
相手の立場に立ち、会社が自分に求めるものを理解すること。
相手の求めることが分かれば、ぐっと成功に近づくのは間違いありません。
【編集後記】
昨日、久しぶりにマッサージに行ってきました。
「こってますね~」
と言われます。
もちろん、自分はこっていると思うからマッサージに行っているわけですし、「こってないですね~」と言われたら、「ああ、来る必要ないんだ」と思ってしまいます。
したがって、マッサージ店は、常に「こってますね~」と言うようになっているのですね。
でも、聞いてしまいますね。
「こってますか?」
そして、「こってますね~」と言われると、
「そうでしょう。そうでしょう」
と思ってしまいます。
そして、また、マッサージ店に通うことになるのです。
今日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
そして、また次回もぜひ読んでください!
では、あなたに健康と幸せが訪れますように祈っています。