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管理職やチームリーダーに就き、部下を率いるようになると、業務を自分で処理するよりも、人に仕事を任せ、指導する役割が増えます。

この大きな変化に戸惑い「どのように指導してよいかわからない」と悩む人も多いようです。

部下に仕事を任せる際、多くの人が行うのが「○○をしなさい」と指示するやりかた。

部下にミスなく、効率よく仕事をやってもらうために、一挙手一投足を指示し、その通りにさせるという方法です。

指示したことだけをやってもらいたいときは、指示型の方がよいでしょう。

この「指示型」の欠点は、コミュニケーションが一方通行になってしまうこと。

事務的な仕事であれば、指示型でも大きな問題は発生しないのですが、応用的な仕事は自分で考える能力が必要。

仕事の趣旨を理解していないと、大きな誤りを犯しかねません。

間違いを犯した場合に、指示型の指導では、指示通り行わなかったことを叱責しがちになりますが、相手が仕事の趣旨を理解していない場合、できなかったことをとがめても、なぜ失敗したのかに考えが及ばず、何ら改善につながりません。

「なぜ、わからないことがあったら聞かないんだ」
という叱責の仕方もよく聞かれます。

しかし、部下の理解度を確認し、わからせる責任は上司にあります。

そして、上司に疑問をぶつけるには、前提として、双方向のコミュニケーションの場がなくてはならず、指示型の職場環境では可能ではありません。

そこで、応用力を必要とする仕事の時に、私が、身に着けるべきだと考えるのが「質問型」の指導。

指示ではなく質問によって仕事の進め方を伝える方法です。

質問型の指導では、すべき仕事について説明しながら「質問はある?」などの言葉で、わかっているかどうか確認します。

そして、「では、この問題はどうすればよい?」「次は何をすべきだと思う?」といった形で、さらに質問を投げかけることで進め方を考えさせます。

これなら、部下の答えが間違っている場合はその場で正せます。

また、結果的に部下が失敗をした場合も、失敗の原因や解決方法を考えさせ、結論まで自分で導き出してもらうという改善のプロセスを踏むことができます。

ただし、質問型にも欠点があります。
それは、指導に時間がかかるということ。

事務的な仕事のように、指示型で処理したほうが早く効率的にできることもあり、すべての業務に向いているわけではありません。

しかし、指導により部下の思考力が育ってくると、次第にやり取りが少なくなり、指導の時間が短くなっていきます。

そして自分が言わなくても、すべきことを自ら行うようになります。
結果、行動すべてを手取り足取り教える方法より効率的になることも考えられます。

上司のすべきことは、チームをまとめ、目の前の仕事を処理することのほかに、部下を戦力として育てることがあります。

人が着実に育ち、組織のレベルが上がっていくのは、指示型よりも質問型の方に軍配が上がるのではないでしょうか。

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【編集後記】

最近、夜が少し涼しくなってきました。
季節の変わり目です。

こんな時は、風邪を引きやすいので、暖かくして寝るようにした方がよいですね。
ちなみに、私は腹巻きをして寝ます。

風邪をひいてしまうと、仕事にかなりの悪影響が出てしまいますので。
くれぐれもお気をつけください。

今日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
そして、また次回もぜひ読んでください!

では、あなたに健康と幸せが訪れますように祈っています。